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北海道胆振東部地震 調査報告(第1報)

2018年09月20日

2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震による,安平町,厚真町,むかわ町における被害(斜面崩壊や建築物被害など)について,9月6日と7日に予察的な調査を行なったので以下に報告する.

(新潟大学災害・復興科学研究所 松元高峰・河島克久)

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1.厚真町における斜面崩壊

図1 利尻―新千歳定期便から見た厚真川上流部における斜面崩壊の状況(9月11日撮影).写真中央に見えるのが,完成直前の厚幌ダム.その上流に厚真ダムが見えている.(新潟大学大学院自然科学研究科 沖田竜馬氏提供)
図1 利尻―新千歳定期便から見た厚真川上流部における斜面崩壊の状況(9月11日撮影).写真中央に見えるのが,完成直前の厚幌ダム.その上流に厚真ダムが見えている.(新潟大学大学院自然科学研究科 沖田竜馬氏提供)
図2 厚真町富里地区における斜面崩壊の空中写真正射画像.9月6日に国土地理院撮影.
図2 厚真町富里地区における斜面崩壊の空中写真正射画像.9月6日に国土地理院撮影.
図3 厚真町富里地区における斜面の表層崩壊(図2に撮影位置を示す).崩壊前の平均傾斜は20~25°と必ずしも急斜面ではなかったが,全域で崩壊が発生している.
図3 厚真町富里地区における斜面の表層崩壊(図2に撮影位置を示す).崩壊前の平均傾斜は20~25°と必ずしも急斜面ではなかったが,全域で崩壊が発生している.
図4 図3の中央右側に見えている崩壊の堆積物先端部(図2に撮影位置を示す).堆積物上の樹木の多くは,倒れずに立ったままの状態にある.
図4 図3の中央右側に見えている崩壊の堆積物先端部(図2に撮影位置を示す).堆積物上の樹木の多くは,倒れずに立ったままの状態にある.
図5 図3と同じ崩壊堆積物と,その上部に見えている崩落崖(図2に撮影位置を示す).やはり堆積物上の樹木は多くが立った状態に保たれている.
図5 図3と同じ崩壊堆積物と,その上部に見えている崩落崖(図2に撮影位置を示す).やはり堆積物上の樹木は多くが立った状態に保たれている.
図6 厚真町朝日地区における表層崩壊の状況.崩落崖の高さは約2m.
図6 厚真町朝日地区における表層崩壊の状況.崩落崖の高さは約2m.
図7 上の崩落崖を拡大してみたもの.黒い土壌層の間に支笏火山の噴出物が何枚も挟在している.いちばん下に見えるオレンジ色の地層は約9000年前に噴出した樽前-dテフラと思われる.
図7 上の崩落崖を拡大してみたもの.黒い土壌層の間に支笏火山の噴出物が何枚も挟在している.いちばん下に見えるオレンジ色の地層は約9000年前に噴出した樽前-dテフラと思われる.
図8 厚真町朝日地区の表層崩壊堆積物.道路上に堆積した部分を重機で除去した後の状態.図7の崩落崖に見えている土壌層と複数の支笏火山噴出物層からなる構造が保たれたままのように見える.
図8 厚真町朝日地区の表層崩壊堆積物.道路上に堆積した部分を重機で除去した後の状態.図7の崩落崖に見えている土壌層と複数の支笏火山噴出物層からなる構造が保たれたままのように見える.
図9 厚真町東和地区の状況.多数の崩壊が斜面に沿って連続的に発生している.
図9 厚真町東和地区の状況.多数の崩壊が斜面に沿って連続的に発生している.

2.建築物などへの被害

図10 安平町早来地区のコンビニエンスストア.窓ガラスが割れ,屋外に設置した自動販売機が土台ごとずれている.
図10 安平町早来地区のコンビニエンスストア.窓ガラスが割れ,屋外に設置した自動販売機が土台ごとずれている.
図11 厚真町にある厚真神社の倒壊した鳥居.
図11 厚真町にある厚真神社の倒壊した鳥居.
図12 むかわ町鵡川地区の店舗兼住宅.1階部分が完全に潰れてしまい,2階部分が道路上に倒れ込んでいる.
図12 むかわ町鵡川地区の店舗兼住宅.1階部分が完全に潰れてしまい,2階部分が道路上に倒れ込んでいる.
図13 厚真町宇隆地区における道路の被害.
図13 厚真町宇隆地区における道路の被害.