災害・復興科学研究所の片岡香子教授が2026年日本第四紀学会学術賞を受賞しました
お知らせ
新潟大学災害・復興科学研究所の片岡香子教授(複合・連動災害研究部門)が,2026年日本第四紀学会学術賞を受賞しました。受賞件名は「火山砕屑物の広域再移動・再堆積現象の解明とそれに基づく地形学・古水文学・災害に関する一連の研究」です。
日本第四紀学会学術賞は,第四紀学(地球の歴史のうち現在に最も近い約260万年間を対象とする研究領域)に貢献する優れた学術業績を挙げた会員に授与されるものです。授賞式は,2026年8月21日に産業技術総合研究所つくばセンターで開催された日本第四紀学会2026年大会(創立70周年大会)において行われました。
片岡教授は,フィールドワークに基づき,火山砕屑物(火山土砂)が河川を通じて火山から遠く離れた平野・湖沼・海域に至るまでの運搬・堆積する過程と,噴火後も長期間続く影響を明らかにしてきました。また,その作用や分布を左右する要因を示し,「火山堆積学」という新たな研究の枠組みを提示しました。さらに,過去に発生した火山でのカルデラ湖や堰き止め湖の決壊洪水を定量的に復元し,2014年の御嶽山噴火後に発生した火山泥流の研究では,冬季に積雪のある火山において,火山泥流の特徴が発生季節によって異なることを示し,「火山―雪氷複合災害」という新たな視点を提示しました。
これらの研究業績が第四紀学の発展に大きく貢献するものとして高く評価され,今回の受賞となりました。
*-*-*-*-* 受賞者コメント *-*-*-*-*
このたび,日本第四紀学会学術賞をいただき,大変光栄に思います。これまで,火山噴火によってもたらされた火山土砂がどのように移動し,地形や環境,人間活動へ影響を及ぼすのかを,またその災害としての側面を,国内外のフィールドで研究してきました。今回の受賞に際し,長年にわたり研究を進めてきた国内外の共同研究者に,心より感謝申し上げます。今後も,地層に残された過去の記録を読み解き,火山噴火後に連動する災害の理解と防災・減災に貢献できる研究を進めてまいります。
授賞式の様子
片岡教授(左)と日本第四紀学会北村会長(右)