研究部門・構成員
研究部門概要
新潟大学災害・復興科学研究所は、環境動態研究部門、複合・連動災害研究部門、防減災技術研究部門、社会安全システム研究部門の4部門で研究活動を行っています。
環境動態研究部門
日本海側地域に災害をもたらす集中豪雨・豪雪、突風などの顕著大気現象のメカニズムをグローバル・ローカル双方の視点から解明し、水循環の視点から水害・雪害・土砂災害の発生機構を明らかにする災害環境モニタリング・解析システムの構築を目指します。
環境動態研究部門では、顕著現象解析とグローバル・長期変動解析の2つを研究テーマとしています。
研究内容
顕著現象解析
顕著大気現象の実況監視・解析システムによる災害発生メカニズムの解明
- 地上土空衛星観測による3次元気象実況監視体制の強化
- リアルタイムデータ収集解析システムの高度化による迅速な顕著現象の検出とメカニズムの解明
- 高解像度再現・予測実験モデルによる災害発生機構の解明
グローバル・長期変動解析
顕著大気現象を引き起こすグローバルな大気・海洋・雪氷・陸面プロセスの解明
- 再解析データや長期気候ランを用いたグローバルな大気・海洋・雪氷・陸面プロセスの解明
- 雪氷・海洋・陸面変動の影響を評価する大気大循環モデルを用いた感度実験
- 顕著大気現象発生予測に関わる大気循環モニタリングシステムの開発
複合・連動災害研究部門
プレート境界(海溝部)の巨大地震に連動した背弧側(日本海側)の地震・火山活動や、温暖化に伴う急激な雪氷環境の変容による災害の集中、地震・火山活動と複合化した雪氷災害など、今後の積雪地変動帯における災害リスクの変容過程を解明し、これらに対応した減災機能の構築に貢献することを目指します。
複合・連動災害研究部門では、地震連動災害、火山複合災害や雪氷複合災害の3つを研究テーマとしています。
研究内容
地震連動災害
プレート境界地震に連動した背弧側の地震災害の予測と軽減
- 堆稿物による背弧側の津波履歴の復元と波源域の推定手法の構築
- 地層に記録された災害履歴の復元手法の確立
- 壊太平洋変動帯での地震連動災害に対する研究技術の高度化
火山複合災害
プレート境界地震に連動した火山災害の予測と軽減
- 火山土砂の突発的•恒常的な移動メカニズムと災害履歴の解明
- 複合要因による火山土砂輸送現象の予測と災害評価
- 火山噴火後の中長期的災害の要因解明と広域連動災害の予測
雪氷複合災害
温暖化及び地震・火山活動と複合化した雪氷災害の予測と軽減
- 温暖化要因及び地震・火山要因の雪氷災害のメカニズム解明
- 複合要囚による雪氷災害の予測手法の開発とリスク評価
- 降水変動や極端気象が雪氷災害に及ぼす影響の評価と対策技術
防減災技術研究部門
土砂災害や都市域災害(洪水・津波・地盤災害など)に対して、予防力限界の事前把握、早い察知・予測を実現する上で必要なメカニズム解明、シミュレーション、危険度評価等を行い、災害リスクに対してレジリエントな社会の構築に貢献し得る技術を開発することを目指します。
防減災技術研究部門では、土砂災害、水災害と社会基盤の3つを研究テーマとしています。
研究内容
土砂災害
複合要因による変動帯特有の斜面災害の予測と軽減
- 複合要因による高速長距離土砂移動災害のメカニズム解明
- 地震豪雨による土砂災害危険度評価技術の高度化
- 社会稟境の変容に対応した中山間地、都市部の土砂災害リスク評価
水災害
海岸平野に立地する都市域の洪水・地盤災害の予測と軽減
- 極端化気象により洪水災害の予測と軽減
- 都市地盤の液状化など地盤災害の脆弱性の評債
- 社会環境の変容(社会資本、人口減少など)に対応した演災技術の構築
社会基盤
安全な生活基盤の構築と地域産業基盤の防災・減災力の強化
- 地震・津波・洪水災害による社会基盤の減災機能の診断技術の開発
- 中山間地域の農業塞盤の復興技術の国際展開
- 変容する社会に対応した減災技術のシステム化と安全な社会基盤の構築
社会安全システム研究部門
歴史災害における社会システムの変化や今後の巨大・複合災害の影響予測を踏まえて、情報技術を活用した災害対応や復興戦略を研究する。また社会学界行政国際防災機関等と連携し、災害に対して強靭な(レジリエント)な社会のシステムに関する研究を行う。
社会安全システム研究部門では、歴史災害解析、防災情報システムと復興戦略の3つを研究テーマとしています。
研究内容
歴史災害解析
歴史史料による災害の履歴と社会システムの変容の解明
- 歴史史料による災害の履歴と社会システムの変容の解明
- 歴史災害における地震・火山・大規模土砂災害の解明
- 災害史料の保全とその分析方法の確立
復興戦略
国土構造の再形成を視野に入れた復興戦略の確立
- 迅速な災害対応のための空間を用いた情報統合技術の確立と展開
- 複合災害に対応した危機管理体制の構築支援
- 多元的被災情報の把握・解析手法の構築と災害対応への適応技術の確立
防災情報システム
地域社会の安全を担保する新たな災害情報の利活用モデルの構築
- クラウドやICTを活用した災害情報の一元管理と災害予測分析手法の開発
- 衛星情報により広域災害発生後の多元的な被災把握技術の構築
- 行政ニーズに対応した広域災害情報の可視化と対応支援技術の確立
構成員一覧
研究部門
研究部門名 | 教授 | 准教授 | 助教 |
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環境動態研究部門 | 河島 克久 本田 明治(兼務) 吉川 夏樹(兼務) |
西井 稜子 新屋 啓文 |
– |
複合・連動災害研究部門 | 片岡 香子(副所長) FARQUHARSON Jamie(研究統括機構・特任教授) |
高清水 康博(兼務) 松元 高峰(特任准教授) |
– |
防減災技術研究部門 | 卜部 厚志(所長) 権田 豊(兼務) |
渡部 直喜 安田 浩保 |
– |
社会安全システム研究部門 | 田村 圭子(兼務) | 片桐 昭彦(兼務) | – |
技術部
技術部長 | 卜部 厚志 |
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技術員 | 渡部 俊 |
共同研究支援室
室長 | 渡部 直喜 |
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室員 | 渡部 俊 齋藤 洋子 |
事務室
事務職員 | 弦巻 倫子(研究企画推進部) |
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