28日午前10時ごろ,富山県宇奈月町,黒部峡谷欅平と阿曽原の中間(欅平から約5km)地点で,下山中の富山県高岡市,工場勤務の山岳クラブ員,男性Aさん(29),富山県高岡市,工場勤務の山岳クラブ員,男性Bさん(20),富山県高岡市,工場勤務の山岳クラブ員,男性Cさん(21)の一行3人が,スノーブリッジ下付近を歩行中,突然高さ2.5mのスノーブリッジから雪塊が落下.BさんとCさんは下敷きになった.
Bさんは自力で抜け出したものの,Cさんは雪もろとも沢に落ち,Aさんが救出したがすでに死亡していた.このためAさんは,Cさんを近くの岩陰に運び,頭などにけがをしたBさんを背負って欅平まで下山.関電欅平発電所から黒部署宇奈月派出所へ知らせた.
2人は関電社員にともなわれて午後5時すぎ宇奈月まで降り,けがをしたBさんは黒部消防署の救急車で黒部厚生病院に収容されたが,右足骨折の疑いと頭に2ヶ月の重傷.
一行は26日朝,高岡を出発.立山から剣岳を縦走して28日までに高岡に帰る予定だった.黒部署と山岳クラブは29日に遭難現場へ行き,Cさんの遺体を収容する.
Bさんの話によると,スノーブリッジには雪がたくさんあり,危険を感じながらその近くを歩いていた.不意のことだったので,雪がどれくらい落ちてきたか全く覚えていない. |