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ホーム災害調査2019年 台風19号による災害信濃川流域(小千谷・長岡地域)

信濃川流域(小千谷・長岡地域)

2019年10月19日

(新潟大学災害・復興科学研究所 松元高峰・新屋啓文・渡部 俊)

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1.長岡市今井地区(浄土川)

長岡市街地南部の信濃川右岸側を流れる浄土川からの越水によって,信濃川本流の堤防から浄土川右岸側の今井地区までの広い範囲に浸水被害が発生した.

図1
図1 今井1丁目南西端を流れる浄土川.川の両岸から奥に見える田んぼまで、越水時に運ばれてきたと考えられる枯草やワラなどが地表を覆っている.左側遠景に見えている信濃川本流の堤防までの間が広く浸水した.
図2
図2 今井2丁目の北東端にあたる地点における浸水の痕跡(褐色のトタン板が、地表から50 cmの高さまで白く汚れている).
図3
図3 今井3丁目の北東端にあたる地点における浸水の痕跡(地表から50 cmの高さまでの擁壁が白く汚れている)

2.小千谷市岩沢地区(信濃川)

小千谷市南部においては,信濃川の水位が著しく上昇したことによって,河道に沿ったいちばん低い(現在の河床の高さにいちばん近い)河成段丘面が広く浸水した.浸水域の多くは田んぼ・畑地であるが,家屋や国道のあるところまで水が達したところもある.

図4
図4 岩沢地区東部(第一区)の信濃川沿いに拡がる田んぼの被災状況.手前側では約13cmの厚さで田んぼの上に土砂が堆積している.
図5
図5 岩沢地区西部(豊久新田)における浸水の痕跡.左側前景のワイヤーに枯草やワラが引っかかっている.中景に見える排水処理施設入口の門柱にも、半分程度の高さまで浸水した痕跡が見られた.写真右端に見える橋桁のすぐ右側には国道117号が走っている.
図6
図6 岩沢地区西部(豊久新田)の排水処理施設.建物ぎりぎりのところまで浸水したことが分かる