新潟大学 English

センサネットワーク研究グループ

平成27年度プロジェクト活動計画

1.研究グループ・テーマ

センサネットワーク研究グループ
大規模災害被害を最小化し、復旧を効率化・迅速化するセンサネットワークの構築。

2.研究グループの参加構成員

代 表
中野敬介
メンバー
木竜徹,新保一成,井ノ口宗成

3.具体的活動内容(平成27年度)

1)活動の中核とするプロジェクト名(テーマ)
「災害対応センサネットワークの研究開発」
2)具体的活動内容(目標・計画)
目標
・ ネットワーク技術を活用した災害時要配慮者への対応支援の仕組み構築
・ Delay Tolerant Networkingの災害応用の研究
・ 避難経路選択での自己認識システム
・ 表面プラズモン共鳴を用いた高感度ガスセンサの構築
計画
① 災害時要配慮者への迅速な対応はいのちを守る活動として避けては通れない.災害時要配慮者の多くは「要援護者台帳」で管理されて いるものの,要配慮者が必ずしも自宅にて被災するとは限らない.そこで,「マイクロメディアサービス」の観点から,要配慮者の行動や長時間滞在場所等を,ネットワークを活用して把握するとともに,適切な情報配信の仕組みを設計・構築し,実装する.これは,GPSセンサおよびジャイロセンサ等を活用し,位置情報と行動を把握するとともに,通信インフラを活用した情報提供の実現を目指す。
② 災害時においてインフラが使えない状況における情報通信・センサネットワーキングのためのDelay Tolerant Network技術の研究を引き続き行う.ルーティングアルゴリズム,情報滞留アルゴリズムなどを開発し性能評価を行う。
③ 災害時の避難経路の選択にあたっては,様々な移動手段や地形で生じる渋滞の観点が条件となる.ここでは,渋滞時のストレスの観点から避難経路を考察する.ストレスには精神的と肉体的があり,その表現には生理的評価と心理的評価がある.そこで,心理的評価を生理的評価で裏付ける事で自覚力を高めて,ストレスを予測し,破綻を未然に防ぐ方策を開発する.そこで,ストレスで生じる酔いを自動車等の移動体や仮想空間で生理的・心理的に調査し,その場で解り易く情報をフィードバックする効果を調査する.なお,フィールドでの検証を重視する。
④ 様々な災害に伴い発生する有毒ガスの検出を行うセンサの構築をめざし、簡便な光学系でガス検出が可能である透過型表面プラズモン共鳴法について検討する。特に、グレーティング構造による伝搬型表面プラズモンと、金属微小球による局所表面プラズモンの複合同時励起により、これまでよりも高感度な測定を試みる。さらに、センサ材料を電界紡糸法によりナノファイバー化することで表面積を増加させ高感度化する実験も行う。また、センサをアレイ化することで複数のガスを同時検出するとともに、光源・光検出器の簡素化についても検討し、実用性を高めていく。

4.平成27年度のグループ(若しくは分野別)活動計画スケジュール

2015.4〜6
センサ及びプログラム開発, フィールド実験準備
2015.7〜9
開発を進めながらシミュレーション評価, フィールド実験
2015.10〜12
開発,評価,改良を繰り返す.フィールド実験データの評価
2016.1〜3
センサ及びプログラム開発とフィールド実験データのまとめ