新潟大学 English

メカニズム解明グループ

平成27年度プロジェクト活動計画

1.研究グループ・テーマ

メカニズム解明グループ
複合災害の発生環境とメカニズムの解明

2.研究グループの参加構成員

代 表
福岡浩
メンバー
渡部直喜,王純祥,川邉洋,権田豊,稲葉一成

3.具体的活動内容(平成27年度)

1)活動の中核とするプロジェクト名(テーマ)
複合災害における危険度ゾーニング手法の開発と複合化機構の解明」
2)具体的活動内容(目標・計画)
目標
本分野のリサーチゴールは,種々の因子の関与する複合災害に対するリスクの定量化とそれに基づく管理手法である。これを具現化するために平成27年度においても,現地調査・物理探査および各種解析による災害発生メカニズムの解明,それらに基づく災害発生危険箇所の抽出,並びに災害複合化の危険度ゾーニング手法に関する研究を行う。さらに,過去の災害履歴,最近の災害の実測・観察データ,並びにそれらを踏まえた数値解析を行い,災害複合化の機構解明に取り組む。加えて,H27年度はプロジェクトの最終年度であることから,これまでの研究成果を総括する。
計画
国内外の災害発生地において,現地踏査,物理探査,土質試験,および地下水調査等を実施し,災害危険箇所(主に斜面)を抽出する。主な調査対象地域は以下の通りである。
  • ① 新潟県十日町市、上越市、糸魚川市周辺
  • ② 長野県小谷村、白馬村
  • ③ 長野県木曽郡、下伊那郡
  • ④ 山形県出羽丘陵周辺
  • ⑤ 広島市安佐南区、安佐北区周辺
物理探査においては,対象領域内における発生因子の特徴を明らかにするために,電磁探査による地盤内比抵抗構造の調査を実施する。土質試験においては,地盤強度特性を定量化するために簡易貫入試験・せん断試験等を実施する。また地下水調査においては,複合災害発生に寄与する地下水の動態及び地盤強度へ与える影響を評価のために,簡易観測(地下水位など),水質化学分析および安定同位体比測定を実施する。抽出された危険箇所の特徴に基づいて,災害複合化の危険度ゾーニング手法に関する研究を行う。また,GIS(地理情報システム)と数値解析を組み合わせて複合災害の影響範囲を推定する。これらを過去の災害調査資料,最近の災害調査データ等と比較検討することで,危険度ゾーニング手法を検証し,最適手法の開発に取り組む。併せて災害複合化の機構を明らかにする。他方,これまでの本プロジェクトの調査結果・研究成果を整理し,プロジェクト研究の総括を行う。

4.平成27年度のグループ(若しくは分野別)活動計画スケジュール

2015.4〜5
グループ内研究打合せ
2015.5〜11
現地調査(新潟県十日町市・上越市・糸魚川市周辺、長野県小谷村・白馬村、同県木曽郡・下伊那郡、山形県出羽丘陵周辺(鶴岡市〜西川町)、広島市安佐南区・安佐北区)
2015.5〜12
危険度評価システムの検証、研究成果の学会発表・論文発表
2016.1〜3
グループ内研究打合せ、研究成果のとりまとめ