地形・地質要因による地盤災害の軽減に関する研究

               2004年中越地震・2007年中越沖地震被災地の地盤・地質環境

柏崎地区は,東〜南を丘陵に囲まれ,鵜川・鯖石川等によって形成された低地である.北西側の日本海沿いには砂丘が広く発達し,その南麓に柏崎の市街地が立地している.

柏崎地区の地盤・地質環境

柏崎平野の大部分は鵜川・鯖石川・別山川などによって形成された氾濫原性低地であり,河川に沿って自然堤防が分布する.

海岸砂丘は,鯖石川によって南北に分かれ,市街地周辺は10m程度の高度を持つ.

柏崎平野では,平野の基盤である新第三紀層の盆状の地形を埋めるように,古砂丘や埋没段丘をつくる洪積層が分布する.

さらに,それを覆って最大50m以上の厚さで沖積層が堆積し,特に鵜川・鯖石川沿いで深くなっている.

 今から約100年前の明治40年(1910年)頃の柏崎の土地利用を当時の5万分の1地形図から復元した.

当時の集落は,主に山麓や主要河川層の自然堤防沿いにし,柏崎は鵜川河口部の砂丘の南裾に立地している.

 今から約50年前の昭和41年(1966年)頃の柏崎の土地利用を当時の5万分の1地形図から復元した.

柏崎の市街は,砂丘上の沿岸から内陸の低地にまたがる範囲にまで拡大している.