地形・地質要因による地盤災害の軽減に関する研究

               2004年中越地震・2007年中越沖地震被災地の地盤・地質環境

地震被害のあらまし

 

2004年新潟県中越地震(中越大震災)

 平成1610231756分,新潟県中越地方の深さ13kmでマグニチュード6.8の地震が発生,新潟県川口町で震度7,小千谷市,山古志村,小国町で震度6強,長岡市,十日町市,栃尾市,越路町,三島町,堀之内町,広神村,守門村,入広瀬村,川西町,中里村,刈羽村で震度6弱を観測したほか,東北地方から近畿地方にかけて震度1から5強を観測した(市町村名は当時のもの).気象庁が1949年に震度7の震度階級を設定してから,初めて計測震度計で震度7が観測された.本震発生直後1時間以内に震度6強の余震が2回発生するなど活発な余震活動があった.

 この地震により,新潟県内では,死者68名,負傷者4,795名,住家全壊3,175棟,住家半壊5,873棟,住家一部破損104,619棟などの被害が発生した.(平成211015日現在,新潟県最終報による).気象庁は10 231756分に発生した地震を「平成16年(2004 年)新潟県中越地震」と命名,新潟県でも独自にこの地震による大規模災害を「中越大震災」と呼んだ.

長岡地区の被害状況

■ 2007年新潟県中越沖地震

 平成19年7月161013分,新潟県上中越沖の深さ17kmを震源とするマグニチュード6.8の地震が発生,新潟県長岡市,柏崎市,刈羽村と長野県飯綱町で震度6強,新潟県上越市,小千谷市,出雲崎町で震度6弱を観測したほか,北陸地方を中心に東北地方から近畿・中国地方にかけて震度1〜5強を観測した.

 この地震により新潟県を中心に長野県,富山県で被害が生じた.新潟県内の被害は,死者15名,負傷者2,316名,住家全壊1,331棟,同大規模半壊856棟,同半壊4,853棟など,うち柏崎市では死者14名,負傷者1,664な,住家全壊1,121棟,同大規模半壊986棟,同半壊3,907棟と被害が集中した(平成23714日現在;新潟県による).気象庁はこの地震を「平成19 年(2007 年)新潟県中越沖地震」と命名した.

柏崎地区の被害状況