新潟大学 English

川口町田麦山地域の調査

卜部,鈴木,片岡,本郷  (災害研)

 全体に古い地すべり地形で前原、大形、田中地区は緩斜面となっている。 建物被害は、この緩斜面上で被害が集中している。 木造構造物は、木造2F建1F車庫・倉庫(倒壊多数・ほとんどが大破)、 木造2F建やや古い一般住家も大きな傾き・ゆがみなどの構造上の大きな変状を受けている(写真1) 木造2F建の比較的新しい住家も同様である.雪国3F(高床式で1FがRC)の住家も比較的新しいものまで大きく損傷を受けたものが多い。 特に1FのRCには損傷はないが2F上の建屋の基礎部の損傷や上物建屋の基礎はずれと2F部での大きな座屈変形しているものも多く見られた(写真2,3)。 これらの損壊は、古い地すべりが再活動したものではなく、崩積土が比較的厚い地盤での震動での損壊であると考えられる。 地区南部の田中付近の水沢川沿いでは谷方向への斜面崩壊が多く、斜面崩壊による住家の損壊もみられる。

写真1
写真2
写真3