新潟大学 English

上空からの調査報告

小林 健太 (大学院自然科学研究科)

BSN新潟放送のヘリコプターに搭乗し、上空からの観察を行った。
被災地の現状を把握することと、地震断層の有無を確認することが主な目的である。
魚沼丘陵の直下で北東-南西に延びる余震分布が,防災科研によって既に求められていたが、搭乗の時点ではその傾斜方向が曖昧であった。 そこで、小千谷市などでの被害が大きいことを重視して、山古志村から川口町を経て小千谷市上空を通過する丘陵西側のルートを選択した。

写真1 山古志村では至る所で崩落や亀裂が観察された
羽黒トンネルの出口付近も大規模に崩落している(写真1)
写真2 亀裂は重力性のものが多いが、東西方向に100m以上にわたり断続的に連続するものも観察された
写真3 また、村外への数少ない出入口である臨時のヘリポートが、山古志中の校庭に仮設されているが
写真4 外周道路ならびに校庭内部には、北東-南西方向に50m以上連続する亀裂群が形成されており、決して安全な場所ではないことが判る 個々の亀裂は、南東側が上がっているように見える。また、亀裂の近傍には噴砂の跡らしき同心円状の模様も認められる